タカハシサトシです!
地方で10年、企画の仕事をしています。
今回の記事は、飲食店の管理職向けの記事です。
ローカルチェーン飲食店の管理をしています。最近店の売り上げが落ちてきたので、なにか売り上げをあげる策を教えていただきたいです。
といった声に答えます。
僕は、飲食業界で5年、企画の仕事をしていますので、飲食店のいろいろな管理者と接して体感している事を踏まえて、記事にまとめたいと思います。
それにしても・・・飲食店は流行り廃りの激しい世界で、3年生き残るのも難しいと言われています。ということは、そもそも成功するチャンスが少ないということ。少ないチャンスをいかにものにするか。
悩んでいる時間はないかもしれません。
本記事の内容
1 【飲食店管理者向け】すぐに取り組むべき売上アップの方法3選
2 飲食店の売上をさらにアップさせる3つの見直し
3 方策が決まったら、しっかり管理をしよう
では、見ていきましょう!
1 【飲食店管理者向け】すぐに取り組むべき売上アップの方法3選

3つお答えします。
①アンケート調査
②品質の向上
③掃除
「なんだ、そんなことか」と思われた方、その通りです。これは一般的な売上を上げるための土台づくりのお話です。
しかし一番の問題は、この管理者が「何で売上が下がっているのか」がわかっているかどうか、です。
きちんと冷静に何で下がっているか想定し、こうすれば売上があがるだろうという仮設を立てて取り組み、検証していますか?
その人の話っぷりですぐにわかりますよ。
①アンケート調査
「なぜ売上が下がったのかわからない」場合は、お客さん向けにアンケート調査を行いましょう。一般的に5%の誤差があって良いなら、サンプル数は400で十分です。
あとはどうやってアンケートを取るかですが、
a)アンケート用紙
b)無料ウェブアンケート(googleフォーム)
が良いと思います。
お店の客層が高い場合はウェブが難しいし、逆に滞在時間が短い場合はアンケート用紙は難しい。
ただ、アンケート結果の集計の手間や、すぐに把握することを優先するならば、断然ウェブでアンケートを取るべきでしょう。
さらに重要なのは設問ですが、AmazonやAppleといったグローバル企業が取り入れている「NPS®(ネットプロモータースコア)」を用い、顧客満足度ではなく、顧客ロイヤリティを測りましょう。
②品質の向上
飲食店の指標でQSC(クオリティ・サービス・クレンリネス)がありますが、僕は飲食店である以上、「商品のクオリティ」は重要だと考えています。
売上が上がらない原因が「商品のクオリティ」にあるとしたら、何が考えられますか?例えば以下の3つ。
a)人によって料理の仕上がりがバラバラ
b)ピークに対応するため作り置き
c)提供時間が遅い
いずれにせよ、上記に至った原因があるはずですので、それを明確にできなければ対策も的外れになります。
例えば原因の答えとして
a)定期的な調理オペレーションチェックをしていない
b)できたてに価値がある事を信じていない
c)目標提供時間の設定が曖昧、設備の配置変更が必要
とするならば、対策としては
a)月に1回、抜き打ち調理チェックを行う事を宣言、チェックシートを作る
b)必ずできたてを提供すると決める。それをスタッフに周知し、なるべく余計な作業が発生しない環境をつくる
c)必ず15分以内で提供する。またピーク中に全体的なスタッフの動きを撮影し、月1回ミーティングでチェックする
という感じ。
良い商品が提供できたら、再来店につながると思いませんか。
③掃除
これも、飲食店の指標QSC(クオリティ・サービス・クレンリネス)のクレンリネスから。
「整理・整頓・清潔・清掃」に力を入れているお店は、スタッフの愛着はもちろん、お店に何が必要で、何が不必要かが明確です。明確だと言うことは、売上低下の原因も明確であるかもしれません。
とはいえ単純に、キレイな店は印象が良いですよね。来店動機になります。
特に、今は新型コロナ感染症でお客さんが敏感だという点では、普段以上にきちんと対策をしている、お店の事をチェックしている感を伝えないといけませんね。
管理者として何をやるかを決めることが重要
いずれにせよ、すぐに取り組む事も大切ですが、管理者である自分自身がお店の売上低下の原因を想定し「何をやるか」を決めることが重要です。覚悟が決まったら、上司に宣言して取り組んでいきましょう。
2 飲食店の売上をさらにアップさせる3つの見直し

ここからは管理者の役割を超え、もっと大きな視点で売上げアップを考えてみます。ということで、3つの見直しを検討していきましょう。
①看板商品の見直し
②看板の見直し
③業態の見直し
説明していきます。
①看板商品の見直し
「この店に行ったらこれを食べれば間違いない」という看板商品はありますか?
もし無いのであれば商品開発をおすすめします。
ポイントは「お客さんの想定価格以上の価値ある商品」を作ることです。
a)既に人気のある商品のグレードアップバージョン
b)わかりやすく価値ある食材を使用
あたりから取り掛かるで良いと思います。
平均原価より高めで1.3倍以上で開発します。
目的は、この商品を食べたいと思わせて、客数アップ=売上げアップを狙う事です。
特に見た目は重要ですので、想定するターゲットが食べたいと思う商品になるかどうか、センスが問われるでしょう。
下手なクーポンで集客するより、原価に付加した方が、飲食店の本質的には正解だと思っています。
②看板の見直し
こちらの記事でも紹介しましたが、特にロードサイド店舗の看板は、新規顧客を獲得する上で重要な要素になっています。
ロードサイド看板は、車で走らせながら認知させるわけなので、かなり遠くからでも「何屋なのか」がハッキリわかった方が効果大です。
a)何屋なのか
b)いくらで利用できるのか
この2つは必ず押さえましょう。
よくデザイナーに任せることで、こった看板や、情報を詰め込みすぎたり等、目的と的はずれな物に仕上がる場合もあります。
既に既存の看板を改装しても、大きさにもよりますが100万円程度が費用としてかかるものなので、カッコよさだけでは決められません。
ブランド力が強いお店は、スターバックスのように、ロゴマークを掲げるだけで納得してしまう世界を目指すにしても、今はローカルチェーン、現実は生き残りをかけてますからね・・・。
③業態の見直し
最後の見直しは、業態そのもの。
売上を上げたいといっても、いくらの売上を目指していますか?
今の業態のままで目指す売上を達成できない場合、建物の固定費、特に家賃によっても売上の規模は決まると思いますので、業態を見直してリニューアルの道もありでしょう。
a)新しい業態開発
b)フランチャイズ
c)撤退
経営判断になりますが、企業全体として捉えた時、どういう方向性を進むかによっては選択肢が変わってきます。
a)開発型企業を目指すならば、新しい業態開発にチャレンジも良い
b)営業主体、販売主体で行くならは、フランチャイズを強めた方が良い
c)会社のリソースを無駄にしないため、より収益の出る事業に力をいれる
様々ですが、僕的には売上げアップという視点では「C」が自社組織を活かせると考えます。
以上、3つの見直しでした。
3 方策が決まったら、しっかり管理をしよう

さて、店舗の管理者の話に戻ります。
売上をあげる方策を、誰のせいにもできない、自分自身納得する形で決めたとしましょう。
これを一つのプロジェクトとした時に、どうやって立ち上げて、いつまで取り組み、だれが担当して、どんな事をやらなければならないのか。
管理し続ける根気強さが必要になりますが、それと同時に管理する方法も重要になります。プロジェクトが1つならまだしも、複数となったら?僕のおすすめ、アナログな管理方法ですが、手帳を使ったタスク管理です。
もちろん、アプリを使用しても良いと思いますので、自分にしっくり来るものがみつかれば良いです。
以上、飲食店の売上げアップについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。