タカハシサトシです!
地方で10年、企画の仕事をしています。
今回は、
経営企画を目指したいのですが
どのような仕事ですか?
という声にお答えします。
僕自身中小企業の勤務経験しかないので、その視点でお伝えする記事になります。しかし、もっとも難易度が高く、やりがいのある仕事だと思っています。
中小企業にとっては重要なポジションであるにも関わらず、明確に約束された地位でもポジションでもないので、自らキャリアを描き、そのポジションが重要だと経営者に認識してもらう必要があるかもしれません。
しかし、選ばれた人だから就けるわけではないので、そのチャンスは誰にでもあります。そんな経営企画になる方法もお伝えしています。
本記事の内容
1 経営企画とは?経営者に最も近い経営の代行者である理由
2 経営企画になるには?誰もがなれるチャンスがある
では、みていきましょう!
1 経営企画とは?経営者に最も近い経営の代行者

経営企画は、その名のとおり「経営を企画する」仕事です。
経営者の懐刀としての役割
経営を企画する、ということは経営そのものですが、経営者に雇われた一従業員なので、最終的な責任を追う必要もなく、そういう意味では気軽に会社と向き合うことができます。
もちろん職務に応じた責任はありますが、気軽に、柵がなく会社と向き合えるので、経営者とは違った視点で考えることができます。
経営者の最も近いところで経営者に代わり、経営者が思い描く事を汲み取り、時には助言や提言、反論もしながら、会社を実質的に動かす仕事になります。
何より、経営者との信頼関係が必要です。
なぜ経営企画の仕事が必要か
特に中小企業の場合は、経営者に代わって物事を進める役割が必要だからです。
それは、会社の規模が大きくなるに従い、経営者には様々な問題がつきまといます。そして進みたい方向との間で、なかなか進まないジレンマを抱えています。そして、自らが動けば解決するわけでもなく、また全て自らが関わることもできないのもわかっています。
そういう状況の中、懐刀としての経営企画職は、身軽な立場を活かして経営者に代わり物事を整理したり、すばやく事業を推進させる行動を取ることができるのです。
経営企画に必要な能力やスキル
・会社全体の俯瞰能力
・経営者とのコミュニケーションスキル
・話しながらまとめ整理する力
・文章や図で表現する力
・プレゼンテーション能力
あたりが重要です。
経営企画というポジションですが、視点は経営者と一緒なわけなので、経営感覚を持ち合わせていないと難しいです。
例えば、ある1点だけに固執してしまったり、いまやるべきことがわからなくなったり、感情的になったりしやすい人は注意が必要です。
もちろんこれらが悪いという事ではありませんが、「経営企画モード」というものがあるとすれば、これらとは相反する行動ですので、意識的に切り替えられるかが重要になるでしょう。
特に、経営者と向き合うわけですから、経営者と同じ、もしくは違う視点で会社や事業を見る目が必要です。そういう視点があるから意見もできるし、経営者もそれを求めているはずです。
そして、経営者とのコミュニケーションの中で、まずこれを進めると決まれば、案件によっては経営企画自身が進めたり、担当を決めたりしながら、会社全体をリードしていきます。
企画に必要な考え方の例として以下の記事をご紹介。
経営企画の仕事例
僕は飲食業で40店舗経営している企業の経営企画職です。
そこでの仕事例としては以下のような案件があります。
・不振業態のリブランディング
・今年度の経営方針に沿った組織づくり
・ネット注文の導入
・社員総会の企画
・新しいテイクアウト商品開発
・基幹システムの見直し
・セルフレジの導入
・グランドメニュー開発
など。
これらは一例ですが、僕の勤務する会社規模で言えば、このような内容の仕事が同時に発生しています。
その他、上記以外に毎月やらなければならないような決まった仕事もありますが、基本は決まっている仕事は少なく、これから始めたい事業や試す事業、現場をサポートする事業などは経営企画の方で推進することが多いです。
経営企画のキャリアの先に
経営者に最も近いポジションで、経営感覚を磨きながら、経営者に代わり事業を推進する役目を担う経営企画ですが、あくまで経営者が用意した会社の土台の上だからこそできる仕事です。
経営者と同じ視点にいるからと言って、間違っても経営者ではないので勘違いしないようにしなければなりません。
なので、この先には自らが経営責任を負う経営者を目指す場合も多いかと思います。僕自身もそうですが、より向上するために、現在働く企業の経営者となるか、自ら会社を立ち上げるか。
経営者としてのチャレンジが待っています。
2 経営企画になるには?誰もがなれるチャンスがある

・現在の会社で昇進や異動
・転職する
という選択肢があります。
しかし、中小企業では、そもそも経営企画というポジションが用意されていない場合も多いかと思います。転職するとなれば、それなりに大きな会社を狙うことになりますが、殆どは経験者を採用するでしょう。
では全くの未経験者はどうすればよいかというと、今勤める職場で経営企画「的な」職務経験をいかにして積み重ねることができるかが大切です。
どうやって経験を積めばよいか
3つご紹介しましょう。
・だれもやらないことをやる
・経営者の想いを形にする
・企画提案をする
をおすすめします。
だれもやらないことをやる
これは、面倒なことを引き受けるということです。もしくは、皆が見て見ぬ振りをしていることや、棚に上げられていること、放置されていること、本当はやったほうがよい事などに取り組むということです。
例えば、会議室の棚の整理、放置された倉庫の機材の処分など。
これらは、みんながやるべきだと思いつつ、面倒であったり、どこか自分の役目ではないと思うことです。
はじめは、誰もが気づかないかもしれませんし、するい人によってはラッキーと思いつつ見て見ぬ振りをしているかもしれません。しかし、やり続けることで、評価すべき人の耳に入ります。見ている人は見ているものです。
経営者の想いを形にする
これができたら実質的に経営企画ですが、いきなりそんな状況にはなれません。このような状況になるには、経営者があなたを信用して心を開き、信頼を寄せて本音で語らなければはじまらないのです。
そういう状況への第一歩として、経営者と接する機会があれば、経営者はあなたに合わせて断片的に情報を伝えようとするはずです。
そこには「こうしてほしい」という思いが隠されています。
もちろん「依頼」という形でもないと思いますので、いかに経営者の身になって思いを汲み取れるかが重要です。
経営者は孤独なので、何かで問題を抱えていたりするものです。それを代わりに解決する事ができれば、経営者への印象も良くなり、経営企画としての経験にもなるでしょう。
そんな傾聴スキルについての記事も合わせてご覧ください。
企画提案をする
これは少し難易度が高くなりますが、経営者の想いを形にする上で、もしかしたら別な方法が良い場合もあるかもしれません。
そういった時には、文章や図解にまとめつつ、プレゼンテーションを行う必要があります。構成力とプレゼン力が必要になりますが、経営企画の仕事では重要なスキルです。
日々、物事をまとめ整理し、日々、経営者と向き合いプレゼンする仕事を目指すには、まずは時間がある時にその練習をすべきです。
まずは企画にまとめる上で、全体を俯瞰する力を身につけることです。詳しくは以下の記事でもご紹介しています。
その上で、文章や図を使用して一つの文書にまとめる練習もしましょう。ここでは結局何がいいたいのかが伝えられるものであれば良いです。
なぜこれをやらなければならないのか、やることでどうなるのか、ですね。参考記事もご紹介します。
あとは、プレゼンテーションですが、企画にまとめられているということは、何を伝えた以下は整理されているはずです。あとは場数を踏み、考えながら話すことができるように練習しましょう。
プレゼンのポイントは
①結論を話す
②気持ちを伝える
③内容を伝える
の順番です。ざっくりとしていますが、この3つの順番を念頭に話をしてみると良いでしょう。
特に、②についてはこの提案とあなたをつなぐ大事な部分です。なぜ「あなたが」この提案をわざわざしているのか、その理由が重要です。経営者は、提案の内容も重要ですが、あなたの「熱意」も見ています。
まとめ:経営企画が実質的に会社を動かす役目

そういうと言いすぎかもしれませんが、会社にとって経営者は会社の魂そのもの。従業員は手足。経営企画は脳みそです。
そういう意味では、経営企画の役割があると、会社がバランス良く回ると僕は考えています。魂と手足だけではぎこちない。魂はあまりにパワーが強烈なので、一旦脳みそで明確な物事に変換して、手足にわかりやすく伝えないと何をしてよいかわかりません。
魂と手足をつなぐ、重要な役割を担ってみませんか。